42話 カメムシに傘を破壊された話
今週のお題「傘」
というわけで、本ブログ初の、今週のお題に挑戦していこうと思う。
傘といえば、雨の中さす雨傘、晴れの日にさす日傘と、いろいろあるだろう。
しかし、私はその傘を持って、私の家の中にいるカメムシを撃退するために使った。
打倒、カメムシ!!その行方はいかにっ!!?
目次なしの読み切りでいくぜ!!
バチンバチンバチン…。
「うるさいなぁ…何か嫌な予感がするぞ…」
目が覚めた私は、被っていた布団を何処かに放り投げて、すぐさま電気をつけに行く。
パチッ…
なんとそこには、1匹のカメムシが住居侵入法違反をしているではないか!!(そんな法律はない!!それを言うなら刑法130条が最も近い!!)
「ぎゃあああああ!!」
私は虫が大の苦手である。1匹の蚊すらも倒せないほどである!
カメムシは倒すと強烈な臭いを放つと言われている。誤っても潰してはならない。となると家の外に追い出す訳なのだが…
さあカメムシは電気のヒモにしがみついているぞ!どうする!?ん?私のヒモになりたいのか?残念ながらお断りだ!!
まず手元にあったシャープペンシルでカメムシをそのペンに乗ってもらうよう誘導する。しかし、カメムシには効果がなく、むしろカメムシは飛んで私の頭部を襲撃した!!
カメムシの突進で、私は大ダメージを受けた。
やりやがったな…。よおぉし…次は最終手段…!
長い傘を使って撃退するぞ!!
なお、今回使う傘は骨の数が多く、折れにくいことで評判が良い、1000円もする傘を使う。
具体的には傘の先にカメムシを誘導して、家の窓の外に放り出すという作戦だ。至って簡単なり。
幸い、頭部に突進したカメムシは、また電気のヒモにくっついている。余程私のヒモになりたいようだ。
カメムシのそばに傘の先を近づける。カメムシは見向きもしない。
カメムシをつついてみる。すると今度はヒモの上部に登っていく。
こうなると埒が開かない。やむを得ん。
カメムシを落とすべく、傘を振り回す。
ヒモを揺らして落とす作戦だ。
これで傘に乗ってくれたら後は追い出すのみ!!
ブンブンッ!!
ブブンッ!!
バキィッ!!
なんと、カメムシはひらりと身をかわし、硬い本棚に向かう!傘は近くにあったその本棚にぶつかり、骨が折れてしまった!!かくして傘は使い物にならなくなってしまった。
しかし傘はたった一本だけじゃないぞ!
もう一本の傘を用意して来た。
だがさすがはカメムシ。暴れる傘に対してなんということもなくかわし続け、傘はバキバキに破壊されてしまった。
なぜだ!?なぜ私は傘を持ってカメムシを撃退しようとしてるのにカメムシの方が強いのだ!?
そう思って三本目の傘をすらりと傘立てから抜いて来た。そして、やっとのことで傘の先にカメムシが乗った!!
「よし!!後は窓を開けて追い出すぞ!!」
ガラガラガラッ!! 窓を開ける!
ベランダの外にカメムシを乗せた傘を掲げる!しかしカメムシは動こうとしない!!
私は閉じている傘をバサっと開けた!!
それでもカメムシは動かない!!
私は傘を必死に開け閉めして風を起こした!
やっとのことで、カメムシは外に放り投げられ、何処かへ飛んでいってしまった…。
私の部屋には、傷ついた本棚と、カメムシによって破壊された二本の傘が横たわっていた。被害総額は、傘二本で合計2000円。
その二本の傘は私に語りかけてきた…。
「お前のせいだ…!!廃棄されても絶対許さないからな…!」
※傘は用途を守って正しく使いましょう。