43話　車内授業

・車内授業
・続出するトラブル
・ひかり512号

・車内授業
今日も京都と東京を往復しないといけないのか・・・。気が狂いそうだぜ・・・。

私は東京と京都を行き来しつつ、授業をオンラインで受けている。
今日は授業と新幹線の乗車が被ったので、誰も乗っていない新幹線の車両の中で授業を受けようと考えたのだ。

のぞみやひかりといった速達列車は、だいたいある程度の人が乗っている。そのため、あまりオンライン授業を開くことができない。
しかし、こだまだとどうだろうか。

各駅に停まるこだまなら、きっと乗車人数が少ないに違いない。

私のカンは、ドンピシャで当たった。
乗車したのはこだま732号東京行き。当該列車の16号車。つまり先頭だ。
先頭の車両には誰も乗っていない。つまり貸し切り同然だ。これは今の私にとっては素直に嬉しい。

・続出するトラブル
乗車後早速トラブルに
さて、乗車したところで、zoomを開いてオンライン授業につなげましょうかね。

アジサシは、おもむろにパソコンを取りだし、新幹線のフリーwi-fiに繋げようとする。
しかし、なかなか繋がらない。
授業の時間が近づいた。
このままでは授業に遅刻する。

仕方が無い、私のスマホでなんとか参加しよう。

このときのスマホの電池は42パーセント。これくらいあれば、1時間半ある授業には耐えられるでしょ。

・・・・・・・・。

耐えられなかった。なんと、授業開始1時間で、スマホの電池が切れてしまった！！
オンライン授業も、これで実質的な無断早退。悲しすぎる。

ふと新幹線の車窓をのぞいてみる。こだま732号は、浜松駅を出発したところだった。
参ったなあ・・・。

しかし、せっかく無人のこだまをオンライン授業のために選んで乗ったのに、肝心の授業が受けられないのではこだまに乗っている意味が無い。
私は、後続のひかりに乗るために、静岡駅でホームに降りた。

ひかり512号

静岡駅でひかり512号に乗り換えたアジサシだが、三島を過ぎると、列車はかなりスピードを落として走るようになった。今にも停車しそうな雰囲気を出している。何があったのだろうか。
先方を走るこだまがつっかえているのか？それとも、もともとそのようなダイヤ設定なのか？
熱海を過ぎると、列車は加速をはじめ、小田原を通過する頃にはスピードも元に戻った。熱海が2面2線で待避なしということを考えると、こだまがつっかえていたのだろうなと思った。

そして東京に着いたアジサシ。
彼を見た者は、誰一人としていなかった・・・。

続く！